bib coffee［スペシャルティコーヒーショップ］

―店名をデザインしたロゴマークがとてもかわいいですね。

公募から採用したデザインでして、お客さまからも好評です。店名のbibとは、「咲いている＝ be in bloom」の頭文字で、ロゴの人物は道端の花を見つめています。ポジティブシンキングがもてはやされる世の中ですが、うつむいているからこそ気がつける花もあると思うんです。「あ、咲いている…」そんなイメージでしょうか。気分が沈んだ時でも来てもらえる、そんなお店を目指しています。

―所沢の地を選んだのは、何か縁があったのでしょうか。

住まいが西武池袋線沿いで、この沿線で物件を探していたんです。H-CUBEの場合、坪数も手ごろで、チェーン店の多いプロぺ通りに対してお店の差別化できるのが決め手でしたね。お店を出すことが決まり、地元の方とのお付き合いが増えるなかで、当初は地元愛の強さに驚いたものです。今では皆さんと共に、この地で続けていくイメージを描けるようになりました。

―そうなんですね。店内は木の温もりがあって落ち着きます。

わずか４席と小さな店内ですが、１人でやっていくにはこのくらいでちょうどいい。むしろ、小ささを生かして初めてのお客様でも入りやすいよう工夫しています。清潔感と開放感を意識しつつも、作り込み過ぎはしません。新しいものを取り込みながら、お店自体の新鮮さを保てるようにしていきたいと考えています。

―コーヒーへの熱い思いをお聞かせください。

当店では、スペシャルティコーヒーという最高品質の豆を自家焙煎しています。昨今は豆の個性を生かした浅煎りがコーヒー業界におけるトレンドですが、深煎りにしかない豊かな香味を提供していきます。もちろん、豆によって焙煎の度合いは変えていきますが。それと、僕はハンドドリップコーヒーの香味が好きなので、時間をかけてでも1杯ずつ、丁寧にハンドドリップしてお出ししたいですね。

―では、お客さんと接するうえで心がけていることは何でしょう。

こだわりを押し付けないことです。最高のコーヒーでも、狭い店内でウンチクの多い店主と飲むならば、100円コーヒーをベンチで飲んだ方が100倍美味しい。お付き合いでお店に来たけれど、コーヒーは苦手…そんな方もいるでしょう。僕も時には紅茶を飲みたくなりますから。当店ではあえて、紅茶やワイナリーが作るリンゴジュースもご用意しています。
コーヒーは、基本的に同一価格です。その１つがカフェインレスのコーヒーです。スペシャルティコーヒーでカフェインレスはほとんど出回っていないので、授乳中のママさんや妊婦さん、カフェインの苦手な方にもぜひ楽しんでもらいたいですね。

H-CUBE東町_bib coffee – Spherical Image – RICOH THETA

• 店主 中村

  

  趣味は読書と食べ歩き。話題のお店はひと通り足を運ぶ。大学生時代には、コーヒー店めぐりやセミナーに参加し、コーヒーの知識を深めていった。現在では、食べ歩きを通じて、お客さんへの気遣いや店の造りを参考にしている。